X60 クロックダウン問題まとめ
書いた人:ThinkPad X series Part46の226(連絡先)
現行スレ:ThinkPad X series Part48
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過去スレ2:ThinkPad X series Part46(Part47相当)
最終更新2007/04/24 14:30
IBMのUSサイトで、この問題を解決するであろうBIOSが公開されました。
日本サイトでの公開はまだのようです。
226機は更新して実働中。ただし若干変な挙動があるような・・・。
問題点
充電中に仕様上の最高クロック周波数で動作しない(CPUクロック周波数が最低速に固定され、可変しなくなる)
一例として、ThinkPad X60 1709-GDJの場合、CPUはCore2Duo T7200なので、設定にもよるが負荷により1GHz〜2GHzの間でCPUクロック周波数が可変しつつ稼働するはずだが、どのような設定でも1GHz固定になってしまう。
仕様上、最高2GHzとなっており、特定条件とはいえそれを満たしていない以上、問題となる。
また、IBM/Lenovoは当問題を認識し、ハードウェア交換という対応をしようとしているが、気がついていないX60ユーザやこれからX60の購入を検討しているユーザへの告知を一切行わず、仕様を満たさない機種を継続して販売中。
(2007/04/03時点でも告知については検討中)
一部の問い合わせを行ったユーザに対しても、回答がなかなか返ってこない(226自身、最初の問い合わせから2ヶ月以上を掛け、電話で何度もやりとりをした上で一定の回答を得た)、「特に通達も注意も伝達されてない」と言われたユーザも居る模様。このことで、「情報の隠蔽」「リコール隠し」と見られてもおかしくはない状況。
対象機種
- ThinkPad X60/X60sシリーズ Core2Duo搭載機/一部のCoreDuo搭載機
- 初期の回答ではX60/X60sすべてという回答
X60のCore2Duo搭載機のみという訂正が入り、その後さらに訂正が入り現在の状態に
発生条件
- バッテリ充電中
バッテリを100%まで充電する設定の際、充電中に発生。ただし、バッテリ残量が80%前後に達すると起こりにくくなる模様
(急速充電ではなくなるためか?
- 液晶輝度を最低、無線LANを無効にした場合、CPU負荷が10%以下程度ならばクロックダウンが起こりにくくなるが、エクスプローラを開く程度の瞬間的な負荷で結局クロックダウンする
- その他、たとえば60%で充電開始、80%で充電を終了する設定の場合、バッテリ残量が60%以下で充電開始、〜79%まではクロックダウン、80%で充電が終了した段階で正常な動作に戻る
完了(充電停止)していなくとも、80%前後まで達した場合、上記の通りクロックダウンしにくい状況になる
- 本体標準添付の65W、オプション品の90WとどちらのACアダプタを接続しても発生
- バッテリが存在しなければ発生しない
- オーバーヒート状態になった場合(92度〜94度)、温度が下がるまで1GHzにクロックダウンすることがあるが、別問題と考えられる(ハードウェア保護のため)
ただし、この場合のクロック制御が追いつかずに、恐らくオーバーヒートでハングアップする事がある
IBM/Lenovoの対応
2007/04/13時点で大幅な方針変更。言い続けた結果?
- メインボード改修による対応を予定していたが、BIOS更新による対応に変更。
(ユーザへの影響を考慮し、ソフトウェア更新での可能性も平行して検討していた)
- ユーザに5月中までに提供できるのを目標に作業中。
- 方針としてはこれ以後変更しない。
- 提供可能になった段階で、この件で連絡待ちのユーザに連絡を入れる。
- 現在この件で問い合わせがあった場合、「状況は認識している。対応中なので待って欲しい」と返答するようになっている。
2007/03/27時点では以下のようになっている。
- ソフトウェアの改修ではなく、メインボード交換を行う。
- 3月23日に方針が決まり、現在対応中。
- 改修されたメインボードのテストに最悪2ヶ月、部品の製作に1ヶ月ほどかかる。
- メインボードの交換に最短で1週間。 その間の代替機はなし。
- 総合して交換が終わるまで最悪4ヶ月ほどかかる。
- メインボード交換を行った場合、バッテリの充電時間が若干延びる
- 他のユーザやFAQに対しての告知は検討中。
- 2007/04/03時点でも行えない。また、対応が出来る状況になってもアクティブな告知は行わず、申告してきたユーザにのみ対応を行う
ここまでは、申告してきたユーザへ対して行われる。
ここから下の打ち消し線分は、以前から話し合いを続けている226のみ対応の模様
IBMスマートセンタ/IBMお客様相談室との調整によっては他のユーザでも出来る可能性も。自己責任で問い合わせを。
また、4ヶ月ほど掛かるメインボード交換が待てないユーザに対して、
- 返品/返金を受け付ける
- Lenovoのwebショッピングで買った以外、一般量販店で買った物でも、購入金額がわかるレシートがあればOK
- 外箱は無くてもOK
- 返金処理に2週間ほど掛かる。返金されてから返品
- 量販店で購入した場合のポイントについては返金として計算しない。つまり単純に購入金額が返金され、ポイントは清算しない。
- 1週間程度は、データ移行期間としてそのまま使っていて構わない
といったことも行う模様。
ただし、実際に行う場合は、事前に確認を忘れずに。
質問に対しての回答
- 差額を足す/返金して他のシリーズに交換できるのか?
→不可能。一度返品/返金をした上で、再度購入する形になる。
- 5月以降の新型への交換はできるのか?
→不可能。会社として未発表の製品について約束できないため
- 不具合対象機使用中のユーザに対して、ボード交換以外の補償はされるのか?
- ボード交換について、持ち込み修理扱いで当日中に作業できないか?
→可能。ただし、以前から話し合いを続けている226のみ対応。一般ユーザへは行わない
- ボード交換ではなく、不具合修正済みのX60本体をユーザ宅へ配送、ユーザがHDDを載せ替えた上で不具合対象機を返送する形での対応は取れないか?
- X60シリーズの中で、当問題が発生するのはどのモデルなのか? 厳密なモデル名までとは言わないが、ある程度正確な条件を教えて欲しい
→現時点ではX60/X60sシリーズとしか回答できない。ユーザから個別に問い合わせがあれば回答できると思われる。
- 原因が確定し、対応予定も決定した段階でユーザに対して告知できない理由は何か?
→Lenovoとしての方針のため。対応予定が決定し、部品の調達が完了し、人員の配置など、すべての準備が整った段階で問い合わせのあったユーザに対して告知を行うものと思われる。2007/04/06時点でもアクティブな告知を行う予定はない
確認中の質問
現象の再現方法
- 前提の設定
- バッテリを100%まで充電する設定
- どちらか好きなほうを基準とする
- クロックを可変させている状態から、充電中に可変しない
省電力マネージャで新規プロファイルを作り、AC/バッテリ共に「CPU最高速度」を「自動」に設定。その他の設定はデフォルト
- 最高クロックで固定している状態から、充電中に最低クロックまで落ちる
省電力マネージャで新規プロファイルを作り、AC/バッテリ共に「CPU最高速度」を「最高」に設定。その他の設定はデフォルト
- 手順
- バッテリを50%まで放電
- バッテリ稼動させつつ、周波数/実行時間を測定
- AC接続
- 再度周波数/演算速度の測定を行い、2.の時との差を見る
- 測定方法
通常はツールを使って周波数測定する。周波数測定が信用できない場合、Superπの実行時間による差で確認できる
- ツールを使って周波数を確認
- トランスルーセントカレンダー
- [オプション]-[リソース]-[CPUクロックを表示]
- MobileMater
- [設定]-[CPUクロック]-[CPUクロックを表示][更新間隔0.5秒][OSから取得]
([実測]で計測すると常に最高クロックの値が返される?)
- CrystalCPUID
- [拡張機能]-[RealTimeClock]
(更新間隔が長いのか、うまく反映しないときあり?)
- Superπを使って実行時間で確認
- 104万桁で計測 226所有機で2GHz時27〜30秒、1GHz時1分〜1分5秒
現象の発覚から報告、対応の経緯
- 2006/12/09
X60購入
- 2006/12/下旬
条件はわからないが、勝手にクロックダウンする事に気付く
- 2007/01中旬
クロックダウンには条件があることに気付く。この時点で226の中で「充電中にクロックダウンする」という条件が確定。
mixiの日記に書いてみる。
- 2007/01/22か24
IBMスマートセンタに問い合わせ。担当Nさん。条件を伝え、スマートセンタの実機(1709GDJ)で操作して貰い、担当レベルで現象が再現することを確認。仕様上おかしいと思われるので対応をお願いする。
- このあと、1週間ごとぐらいに進捗を確認するも進展無し(調査中扱い)。
- 2007/02/下旬
調査中のまま進展しないので問い詰める。なぜかバッテリ貸し出しの話に持って行かれるが、8セルと拡張ライフを持ってるので断る。そもそもバッテリだけ貸し出して何をしろというのか。その流れでバッテリチャージャ貸し出しで回避するよう言われる。
- 2007/02/下旬
担当Nさんから3月中に対応する、ただいまドライバ作成中という旨の報告を貰う。
- 2007/03上旬
お客様相談室?の担当Sさんからバッテリチャージャ届く。自宅でしか使ってない(使えない)。
- 2007/03/23
本当に3月中に対応できるのか、IBMスマートセンタへ確認。担当Sさん。この時点で3月中の対応は無理と確定。実際にはどうなるのか確認を依頼、翌営業日(26日)に折り返し電話を貰うことに。
- 2007/03/26
電話来ない。
- 2007/03/27
スマートセンタの担当Sさんから電話来た。担当Nさんが言ってたのは、「あくまでも3月中にめどを立てる」「ドライバを作る方向で動いている」ということらしい。進捗としてはまだ調査中。再度確認を依頼。
- 2007/03/27
担当Sさんから再度連絡。3/23の段階でハードウェア改修の方向に変わり、さらに時間が掛かることが判明。いったんここで電話を切る。
- 2007/03/27
今度はお客様相談室?の担当Sさんから連絡。以降、このページに載せてる質問やら交渉やら行いつつ、いまに至る。